プランニング/編集/グラフィックデザイン クリエイティブオフィス・ハーズ

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Moonlight Time 月あかりの時間

夜空に幽玄と輝く月。静かで奥深く、優しく、温かい。
月を見つめ心静かに今日を振り返る・・・そんな心境ではじめました。
デザインにまつわる近況、あれやこれやを記しています。

Moonlight Time

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2012年04月12日

京都の文化と暮らしを支えた保津川の筏流し

亀岡「保津川下り」のカタロゴが完成しました。
この取材で、私たちカタロゴ京都編集室メンバーには実にいろいろな発見と感嘆がありました。まず保津川の舟下りは、400年前(江戸時代)より脈々と続く伝統の技であること。また船頭さんの使う棹は各自手作りで、貸し借りの出来ない唯一無二のものであること。どんなに最先端の素材であっても微妙な力加減やしなり具合などの再現が不可能で、けっして代用できないこと。舟下りはもともと京の都へ丹波の良質な木材を運ぶ筏流しが起源であること。それは平安京よりさらに前の長岡京の時代(実に1,200年以上も前!)に始まったということ。江戸時代の豪商「角倉了以」が保津川の開削工事をしたことで舟運が可能になり、京都の文化発展と暮らしに多大な影響を与えたこと・・・等々。ひたすら大学で講義を聴く学生のごとく、メモをとりながら耳を傾けました。

後日、観光客でにぎわう保津川の流れを眺めながら「この川には1,200年の間にダイナミックな出来事が起きていたんや・・・」(関西弁)。そんな感慨に浸ったものです。

今回の取材・編集でお世話になったのは豊田知八氏。豊田氏は京都大学 特任研究員であり、保津川下り船頭さんでもあるという珍しい方です。今回大変貴重なお話を聞かせていただき、また編集校正作業もお助けいただき有り難うございました!

保津川.jpg
posted by Fumie Katakura at 18:49

2012年03月29日

カタロゴ京都「世代を越えて脈々と受け継がれる天神様」

今回は地元長岡の天神様「長岡天満宮」さんのカタロゴを制作しました。
取材をして、天神信仰というのは平安時代に菅原道真公がお祀りされて以来、1,100年もの間脈々と受け継がれてきたということを知りました。また、長岡天満宮の宮司さんの祖先「中小路宗則」氏は道真公の太宰府左遷に随行され、菅公に拝領して持ち帰られた木像が長岡天満宮のはじまりだということでした。江戸時代境内は八条宮の所領であったことや、明治時代以後に存続の危機があったこと、昭和に入って平安神宮の社殿を移築されたことなど、様々な変遷を経て平成の現代まで、長岡天満宮は街の中心にどんと存在していることに凄みを感じます。

1,100年という気の遠くなるような時を経た境内に足を踏み入れるとき、何も知らずに来ていた時とは心のあり方が変わり、必ず拝殿でお祈りして仕事を始めるようにしました。当たり前のことですが、心のあり方が人間の行動を変えるのです。やはり正しい心であろうとすれば、神様のご加護は必ずあると思えてくるのです。

さて、表紙の立派な建物は平安神宮から移築された長岡天満宮本殿です。これは通常見えないとろこにありますが、地元写真家の稲葉氏が小高い土手の上によじ登り(もちろん長岡天満宮さんの許可のもと)、竹藪をかきわけ、傾斜した斜面にふんばり、非常に不安定な体制で撮影してくださいました。撮影しながら稲葉氏が「うわ〜!」と声を上げるので、後でカメラのモニタを見せてもらった瞬間、私もあまりの美しさに「表紙にしましょう!」即決しました。


tenjin2.jpg
posted by Fumie Katakura at 18:03

2012年01月24日

カタロゴ京都「300年の時を越えて」

300年の歴史ある武家屋敷「へき亭」さんのカタロゴが完成しお届けしました。
へき亭の女将さんから「なんと言って良いかわからないほど嬉しいです」と言っていただき、制作側も胸が熱くなりました。
日置家には江戸時代に書かれた古文書や弓、代官駕籠、明治時代の珍しい写真などが数多くあり、今回初めてそれらを一冊の本にまとめることができました。

いまはWeb上で何でも発注〜納品できる時代になりました。印刷物も例外ではなく、お客さまに会うことなくメールとデータのやりとりだけでかなりのことは問題なくできますし、出向いていかない分価格も抑えられ、時間短縮もできる。効率よく品質の良いものをつくるためにはWebやメールは大変便利で有り難いものです。

しかし、カタロゴ京都編集室はあくまでベタな取材にこだわり、お客さまにお会いし取材することを必須としています。顔を見てお話を聞かなければ、古い写真にまつわる本当の気持はなかなか出てこないからです。話を進める中で、聞く側も話されるお客さまも、双方の気持ちがのって意外な事実を発見したり、楽しいアイデアや構想が出てくるのです。

お客さまが写真を見ながら懐かしい思い出を語る。現代では考えられないような様々な出来事に、取材する側も感嘆したり驚いたりしながらその話に引き込まれ、逐一メモをとる。写真のレイアウトが決まりコピーが入る。何度かの校正を経て、お客さまが印刷製本の仕上がりを楽しみに待たれる。ようやく完成したカタロゴにみんなの目が輝く。

メールだけでは人の思いは受け止められないと思います。人と人とのつながりから生まれる重みのある一冊・・そんな仕事をしていきたいのです。


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posted by Fumie Katakura at 18:32