この取材で、私たちカタロゴ京都編集室メンバーには実にいろいろな発見と感嘆がありました。まず保津川の舟下りは、400年前(江戸時代)より脈々と続く伝統の技であること。また船頭さんの使う棹は各自手作りで、貸し借りの出来ない唯一無二のものであること。どんなに最先端の素材であっても微妙な力加減やしなり具合などの再現が不可能で、けっして代用できないこと。舟下りはもともと京の都へ丹波の良質な木材を運ぶ筏流しが起源であること。それは平安京よりさらに前の長岡京の時代(実に1,200年以上も前!)に始まったということ。江戸時代の豪商「角倉了以」が保津川の開削工事をしたことで舟運が可能になり、京都の文化発展と暮らしに多大な影響を与えたこと・・・等々。ひたすら大学で講義を聴く学生のごとく、メモをとりながら耳を傾けました。
後日、観光客でにぎわう保津川の流れを眺めながら「この川には1,200年の間にダイナミックな出来事が起きていたんや・・・」(関西弁)。そんな感慨に浸ったものです。
今回の取材・編集でお世話になったのは豊田知八氏。豊田氏は京都大学 特任研究員であり、保津川下り船頭さんでもあるという珍しい方です。今回大変貴重なお話を聞かせていただき、また編集校正作業もお助けいただき有り難うございました!
